ビットコインは売られすぎ、9〜10月に反発へ=投資家ポンプリアーノ氏

伊藤 将史
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著名な投資家であり、暗号資産(仮想通貨)に特化した投資ファンド「Professional Capital Management(プロフェッショナル・キャピタル・マネジメント)」の創設者兼CEOであるアンソニー・ポンプリアーノ氏は21日、米経済専門チャンネル「CNBC」の番組に出演し、現在のビットコイン市場についての見解を語った。

機関投資家の参入でボラティリティは低下

ポンプリアーノ氏は、ビットコインが依然として不安定な資産であるとしながらも、その性質が変化していると指摘した。同氏は、「最近の下落率は、過去のような30%ではなく10〜15%程度にとどまっている」と述べ、これを市場の成熟と機関投資家の関与が増加した結果、「ボラティリティが低下」しているとの見方を示した。

また、ビットコインへの投資は、かつてのニッチな「逆張り投資」から、より広く受け入れられる「コンセンサス取引」へと移行したと説明。これにより、予測可能性を求める機関投資家にとって、より魅力的な資産になっているとした。

9月〜10月の反発を予測

現在の価格動向について、ポンプリアーノ氏は「現在のビットコイン価格(約11万ドル)は売られすぎだ」と分析し、9月から10月にかけて反発するとの予測を明らかにした。

その理由として、以下の点を挙げている。

  • 季節性:8月の休暇シーズンが終わり、市場参加者が戻ってくることで取引が活発化する。また、歴史的に半減期の翌年はビットコインにとって強い時期である。
  • 金融政策:FRB(米連邦準備制度理事会)による利下げ観測が高まっている。
  • 資金の投入:ビットコインを財務資産とする企業が、調達した資金を市場に投入する動き。

一部の投資家がビットコインを売却し、イーサリアムやステーブルコイン事業へ資金を移している動きがあることについて問われると、ポンプリアーノ氏はそれらの動きを認めつつも、「ビットコインが王様だ」と断言した。

同氏は、現在の市場が、利回りを求める投資家、インフラに投資する投資家、そしてビットコインという原資産そのものを求める投資家など、目的によって「断片化」していると指摘。この多様性が、結果的に市場全体のボラティリティ低下に貢献しているとの見方を示しつつ、そこで「価値の保存」という最も根源的な役割を担うのがビットコインであると述べた。

同氏の見解に基づけば、今後もビットコインはその地位を堅持し続け、9月から10月にかけて反発することになる。その予測通りになるのか、価格動向を注視しよう。

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2017年の仮想通貨ブームの頃に興味を持ち、以降Web3分野の記事の執筆をし続けているライター。特にブロックチェーンゲームとNFTに熱中しており、日々新たなプロダクトのリサーチに勤しんでいる。自著『GameFiの教科書』。
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