ビットコインが短期的な調整局面にあるなか、専門家は来週以降に強気シグナルが出る可能性を指摘している。
短期保有者の損失売りが進む一方、専門家らは強気分析
現在の短期的な調整局面では、新規参入者や短期保有者が苦境に立たされているようだ。
アナリストのFrank氏は22日、短期保有者の利益・損失状況を示す「STH-SOPR(短期保有者SOPR)」が1.00を下回っていると指摘した。
SOPRは、市場で売却されたコインが利益を出しているか損失を出しているかを示す指標だ。この値が1.00を下回るということは、平均的に短期保有者が取得価格よりも安い価格で売却し、損失を確定させていることを意味する。Frank氏は、この状況を「ツーリスト(短期的な投機家)は苦痛を感じ、損失を出して売っている」と表現している。
しかし、これは必ずしも悲観的なサインではない。このような短期保有者の「降伏」は、しばしば市場の底が近いことを示し、市場では弱い保有者から強い保有者へと資産が移る健全なプロセスと見なされる。Frank氏は、SOPRが一時的に1.00を大きく割り込み、その後急速に回復する動きは「強気のシグナルになるだろう」と分析した。
歴史は再現されるか?1064日サイクルの最終局面が目前に迫る
暗号資産(仮想通貨)投資家のJelle氏は21日、「ビットコインのサイクルは歴史的に予測可能なリズムで動いてきた」と指摘した。
同氏が公開したチャートは、過去2回の強気相場が、いずれも底値からの「1064日間の『Expansion(強気相場)』」を経て天井に達したことを示している。そして、最も大きな価格上昇は、この「サイクルの最終30〜60日」に集中していたという。
Jelle氏は、「もしこのリズムが繰り返されるなら、その(最終)期間が来週から再び始まる」と述べ、現在のサイクルが歴史をなぞるのであれば、強気相場のクライマックスが目前に迫っているとの見方を示した。
つまり、22日時点のビットコイン市場は、短期的に見れば新規参入者の降伏が価格上昇の燃料になる見込みで、長期的なサイクルで見れば歴史的な上昇局面を迎えているということだ。いよいよ強気相場のクライマックスが訪れるのか、来週の価格動向が重要になりそうだ。
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