ANAPホールディングス、4.8億円相当のビットコインを追加購入──累計保有量184 BTCに

JinaCoin編集部
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8月期末までに1,000 BTC保有目標

東証スタンダード上場の「株式会社ANAPホールディングス」(コード:3189)は18日、子会社の「ANAPライトニングキャピタル」を通じて、31.2108 BTCを追加購入したと発表した。購入金額は約4億7,995万円で、同日付での取得である。

これにより同社グループのビットコイン総保有量は184.6735 BTCとなり、累計の投資額は27億5,157万4,385円に達した。平均取得単価は1 BTCあたり14,899,667円となる。ビットコインの保有・運用は、引き続きANAPライトニングキャピタルが担当する方針で、四半期ごとの時価評価によって評価損益が損益計算書に計上される体制を維持している。

ANAPホールディングスは、もともと若年層女性向けファッションブランド「ANAP(アナップ)」を展開する「株式会社ANAP」を傘下に持つ企業であるが、2025年4月に持株会社体制へ移行。アパレル事業は新設の株式会社ANAPに承継され、同時に投資関連のANAPライトニングキャピタル、美容サロン関連の「株式会社AEL」および「株式会社ARF」を設立するなど、事業の多角化を進めている。

6月12日にもANAPライトニングキャピタルが27.5031 BTC(約4億3,271万円)を購入しており、直近わずか1週間で約8億円規模のビットコイン購入を実施した形となる。これ以前の総保有量は153.4627 BTC、総投資額は約22億7,161万円、平均取得単価は1 BTCあたり14,802,418円だった。

ビットコインを中心とした多様な事業戦略を展開

ANAPホールディングスは、ビットコイン関連ビジネスを同社の成長ドライバーと位置づけ、「ビットコイン事業」として本格的に展開している。この事業は、以下の4つの戦略を柱として構成されている。

  • ビットコイントレジャリー戦略
    中長期的な視点でビットコインを戦略的に保有し、財務基盤の強化を図る。同社グループは2025年8月期末までに1,000 BTC以上の保有を目標としており、安定的な価値形成を進める。
  • ビットコイントレーディング戦略
    ビットコインおよびそのデリバティブ(金融派生商品)の取引によって収益機会を確保する。市場の価格変動リスクに配慮し、機動的かつリスク管理を伴った取引を実施する方針である。
  • ビットコイン関連ライフスタイル事業
    国内外の高感度なビットコイナー(ハイエンドユーザー)を対象に、高機能かつデザイン性に優れた商品を企画・開発し、新ブランドとして展開する。販売は実店舗とECの両方で行う計画であり、同社のブランド構築力と商品開発力を活かす。
  • ビットコイン関連テクノロジー事業
    ブロックチェーン技術を活用した新規サービスやビットコイン決済、マイニング、さらには保有ビットコインの活用を含む関連ソリューションの開発を検討している。

同社は「ビットコイン・ビジネスカンパニー」としての地位確立を目指しており、今後も人材確保やグローバルな専門家ネットワークの構築、国際カンファレンスへの参加などを通じて、国内外での影響力を強めていく方針だ。

企業が暗号資産(仮想通貨)を資産ポートフォリオに組み入れる動きは、グローバルでは徐々に一般化しつつある。ANAPホールディングスのように、制度に準拠した財務処理と資本政策への応用は、会計ルールや規制に沿った実践的な取り組みといえる。今後の相場動向に加え、国内の制度的な対応も注視する必要がある。

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