東証グロース市場上場のSBIインシュアランスグループ(証券コード:7326)は29日、株主優待制度の導入を取締役会で決議した。毎年3月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、暗号資産XRP(リップル)を進呈する。株主優待としてXRPを採用するのは国内上場企業では珍しい取り組みだ。
保有株数と継続期間で優待額が変動
優待内容は保有株数と継続保有期間に応じて3段階に分かれる。100株以上500株未満の株主には2,500円相当、500株以上で継続保有2年未満の株主には10,000円相当、500株以上で継続保有2年超の株主には12,000円相当のXRPを進呈する仕組みだ。
進呈するXRPの数量は、基準日(2026年3月31日予定)のXRP価格をもとに決定される。
XRPを受け取るには、SBI VCトレードが提供する暗号資産取引口座を株主本人名義で開設する必要がある。未成年者や海外居住者は口座開設ができないため、優待の受け取り対象外となる。
同社は株主優待制度の導入について、従来の配当に加えて株主の日頃の支援に感謝し、株式の認知度や投資魅力の向上を図ることが目的だと説明した。SBIグループに対する理解を深めてもらい、株主との長期的かつ安定的な関係構築を目指すとしている。XRPはリップル社が構築するエコシステムで活用される暗号資産で、国際送金の高速化・低コスト化を実現する分散型台帳技術を基盤とする。SBIホールディングスはリップル社の戦略的パートナーとして出資し、2016年には合弁会社「SBI Ripple Asia」を設立した。




