韓国ゲーム大手ネクソンの持株会社であるNXC(エヌエックスシー)は、第37期連結監査報告書を金融監督院電子公示システム(DART)に提出した。報告書によると、同社グループは2025年中に暗号資産(仮想通貨)取引所事業から全面的に撤退し、保有する暗号資産の規模も縮小させたことが明らかになった。韓国メディアDigitalTodayが13日に報じた。
ビットスタンプ売却、コルビット全量処分──取引所事業から完全撤退
NXCは2018年にベルギー子会社NXMHを通じて欧州大手取引所ビットスタンプを買収したが、2025年に米オンライン証券ロビンフッドへ約2億ドル(約318億円)で売却。連結子会社から除外された。
国内取引所コルビットについても、2026年2月5日の取締役会決議で保有株全量の処分を決定した。買い手はミレエセットコンサルティングで、NXC(60.5%)とSKプラネット(31.5%)の保有分を合わせた計92%を約1,335億ウォン(約143億円)で取得している。コルビットは2013年設立の韓国初の暗号資産取引所で、NXCが2017年に約912億ウォンで買収していた。
2018年の設立後わずか2年で清算されたトレーディングプラットフォーム「アクイスコリア」を含め、NXCが構築してきた暗号資産取引所ポートフォリオは、事実上すべて清算された形だ。
暗号資産保有残高は15.2%減──ネクソン単体のBTC 1,717枚は不変
連結ベースでの暗号資産保有残高は、2025年末時点でBTC
BTC 2,356枚、ETH
ETH 22,420枚の計1,476億ウォン(約159億円)。前年の1,740億ウォンから15.2%減少した。
一方、東証プライム上場のネクソン(3659)が保有する1,717 BTCについては、2021年4月の一括購入以降、売買は行われていない。JinaCoinの国内上場企業BTC保有ランキングによると、平均取得単価は約644.6万円($40.4K)で、執筆時点の含み益は約84億円(+75.5%)となっている。NXC連結のBTC 2,356枚との差分(約639枚)は、NXC本体や他のグループ子会社が別途保有しているものとみられる。
暗号資産から欧州産業ソリューションへ──事業ポートフォリオを再編
取引所事業の整理と並行して、NXCは新たな事業領域の取り込みを進めている。2026年2月にはNXMHを通じて欧州の産業用ソリューション企業CLI Group B.V.の持分を取得し、連結子会社に編入した。暗号資産関連事業の縮小と欧州産業ソリューション企業の編入は、同グループの事業構造再編を鮮明にしている。
なお、ネクソンが開発する「メイプルストーリー ユニバース」のブロックチェーン基盤トークン「NXPC」については、2025年に10億枚が発行され、約384万枚が焼却済み。報告書には、総発行量の76.6%が未流通であり「追加売却により市場価格の希薄化要因となりうる」とのリスクも明記されている。
情報ソース:NXC第37期連結監査報告書(金融監督院電子公示システム)、DigitalToday
※1ドル=159円、1ウォン=約0.1075円で算出



