マイクロストラテジー、ビットコイン売却の可能性を示唆|その理由は?

JinaCoin編集部
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ビットコイン戦略の成果とリスク管理:外部環境への柔軟な対応

ビットコイン戦略を推進する米ソフトウェア企業「Microstrategy(マイクロストラテジー)」は6日、2024年末時点でのビジネス成果と今後の展望を発表した。同社のビットコイン保有量は447,470 BTCに達し、評価額が約7兆円を突破したことを明らかにした一方、保有ビットコインの売却を検討する可能性についても言及した。

同社は、債務償還や流動性確保の必要性、市場環境の変化、規制強化などの状況によっては、ビットコインの一部を売却する可能性があると説明した。特に約72億ドル(約1.1兆円)にのぼる転換社債の利払いおよび償還に必要な流動性が不足した場合や、市場価格の急落で保有資産価値が帳簿価額を下回った場合には売却を検討する。また、規制強化が戦略の実行を制限する場合にも対応策として売却を視野に入れるとしている。

一方で、同社のビットコイン戦略は2024年に一定の成果を挙げた。ビットコイン保有量と株式発行数の比率変化を示す指標「BTC Yield KPI」は74.3%に達し、戦略による収益性の向上が確認されている。2024年には19回にわたりビットコインの追加購入を実施し、平均取得価格62,503ドルで合計258,320 BTCを取得した。直近では、12月30日から31日にかけて1,070 BTCを約1億ドル(約158億円)で購入し、同社のビットコイン保有評価額は過去最高を記録した。

さらに、ビットコイン購入資金の調達については、2024年10月に締結された株式販売契約を通じて約67.7億ドル(約1兆円)の余力を残しており、これを活用して追加購入を進める見通しだ。また、2025年第1四半期には、最大20億ドル規模の優先株による新たな資金調達を計画しており、普通株への転換、配当支払い、償還条項が含まれる可能性がある。

マイクロストラテジーは、ビットコインを戦略の中心に据えつつも、市場環境や規制の変化に柔軟に対応する姿勢を明確にしている。売却の可能性を明言しながらも、リスク管理と長期的な価値創出の両立を目指す戦略は、大胆かつ慎重なアプローチと言える。同社の今後の動向と市場に与える影響に注目が集まっている。

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