L2 メガイーサ、MEGAトークンを10月27日公開販売──プレマーケット価格の5分の1以下で購入可能

水澤 誉往
19 Min Read
MegaETH公式HPより引用

イーサリアムレイヤー2ブロックチェーン「MegaETH(メガイーサ)」を開発するスーペリア・パフォーマンス・リミテッドは、ネイティブトークン「MEGA」の公開販売を10月27日から72時間限定で実施すると発表した。EU暗号資産規制MiCA準拠のホワイトペーパーが公開され、詳細が明らかになった。

イングリッシュオークション形式で最大5,000万ドル調達

今回の公開販売では、総供給量100億枚のうち5億枚(5%)がイングリッシュオークション形式で提供される。入札価格は1トークンあたり0.0001ドル(時価総額100万ドル相当)から0.0999ドル(時価総額9.99億ドル相当)の範囲で設定可能で、最大約5,000万ドルの資金調達を目指す。

参加者はKYC認証済みであれば、最低2,650ドルから最大18万6,282ドル相当のUSDT(イーサリアムメインネット上)で入札できる。72時間の入札期間終了後、オークションプラットフォーム「ソナー」が決済価格を決定し、需要が供給を上回る場合は、メガイーサテストネットでの活動実績やソーシャルメディアでのエンゲージメントに基づいて配分される。

プレマーケット価格は0.5ドル付近──上限価格でも約5倍のリターン

ハイパーリキッド、プレマーケットでMEGAが0.5ドル付近で取引されている画像
出典:ハイパーリキッド

注目すべき点として、MEGAトークンは既にハイパーリキッドのプレマーケットに上場しており、10月23日時点では0.5ドル付近で取引されている。これは今回の公開販売における上限価格0.0999ドルの約5倍に相当する。

仮にオークションが上限価格で決済された場合でも、プレマーケット価格との差額から約400%のリターンが見込める計算となる。実際の決済価格がさらに低くなれば、潜在的なリターンはより大きくなる可能性がある。

ただし、プレマーケット価格は流動性が限定的な環境での取引であり、メインネット稼働後の実際の市場価格を保証するものではない点には注意が必要だ。

1年ロックで10%割引、ボーナスキャンペーンも

購入者は1年間のロックアップを選択することで10%の割引を受けられる。さらに、2025年12月から2026年1月にかけて約30日間実施されるボーナスキャンペーンでは、メインネット上での活動に基づいて最大100%の追加トークンを獲得できるチャンスがある。リーダーボード上位5,000名が対象となる。

トークン配布(TGE)は販売終了から最低40日後、2026年1月頃に実施予定。ロックなしトークンはTGE時に100%アンロックされ、ロックトークンは選択した期間(1年)保持される。

トケノミクス:総供給量100億枚、53.3%をステーキング報酬に配分

MEGAトークンの配分は以下の通り:

  • 公開販売(ソナー): 5億枚(5%)- TGE時に100%アンロック、または1年ロック(10%割引)
  • ソナーボーナスプール: 2.5億枚(2.5%)- ボーナスキャンペーン用
  • エコー・ラウンド(既存投資家): 5億枚(5%)
  • フラッフル・ラウンド(既存投資家): 2.5億枚(2.5%)
  • チーム&アドバイザー:9.5億枚(9.5%)- 1年クリフ後、3年間リニアベスティング
  • ファウンデーション/エコシステム準備金:7.5億枚(7.5%)
  • VC配分:14.7億枚(14.7%)
  • KPIステーキング報酬:53.3億枚(53.3%)- ネットワークパフォーマンスに基づき長期配布

チーム&アドバイザーのトークンは、TGE後12カ月間は一切アンロックされず(1年クリフ)、その後36カ月間かけて均等にアンロックされる厳格なベスティングスケジュールが設定されている。

10万TPS・10ミリ秒ブロックタイムを実現

メガイーサは、秒間10万トランザクション(TPS)と10ミリ秒のブロックタイムという「Web2レベルのパフォーマンス」を実現する次世代イーサリアムレイヤー2を目指している。ヘテロジニアス(異種混合)ブロックチェーンアーキテクチャと超最適化されたEVM実行環境を採用し、高頻度取引、完全オンチェーンゲーム、大規模NFT操作などのリアルタイムアプリケーションを可能にする。

技術的には、オプティミスティック・ロールアップ設計を採用し、アイゲンDAをデータ可用性レイヤーとして使用。イーサリアムメインネットを最終的なセキュリティ層として活用する。現在は単一シーケンサーで運用されているが、将来的には分散型ローテーションメカニズムへの移行を計画している。

ヴィタリック・ブテリン氏らが支援

MEGAトークンの主な用途は、ネットワーク取引のガス料金支払い、将来的なステーキングメカニズム(メインネット後12~18カ月以内に実装予定)、プロトコルアップグレードのガバナンス参加、エコシステムインセンティブなど。トークンは本質的な価値や資産裏付けを持たず、その価値はネットワークユーティリティと市場ダイナミクスから完全に導出される。

メガイーサプロジェクトは2024年6月にドラゴンフライ・キャピタルが主導する2,000万ドルのシード資金調達を完了し、イーサリアム共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏やコンセンシス創設者ジョセフ・ルービン氏らが参加。2024年12月にはコミュニティ向け資金調達プラットフォーム「エコー」を通じて1,000万ドルのコミュニティ資金調達を実施し、2025年3月にテストネットを立ち上げている。

KYC認証は10月13日から27日まで受付中で、公開販売は10月27日から30日まで実施される。

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株式会社jaybe 代表取締役。香川県三豊市出身。2010年4月、株式会社一誠社入社。2011年よりFX取引を開始。2016年3月30日、bitFlyer代表取締役社長・加納裕三氏が出演する動画で仮想通貨に興味を持ち、 1BTC価格47,180円で0.02BTCを購入したことが仮想通貨投資の始まり。2017年11月、仮想通貨投資で身に付けた知識・経験を活かし、自身初のブログ「次男坊の仮想通貨な日」を立ち上げ。2018年4月、JinaCoinの前身である「ジナキャッシュ」開設。2019年10月、収益の安定化に成功し、株式会社一誠社を退職、個人事業主として独立。2020年6月、事業拡大に伴い、株式会社jaybe(法人番号:7470001018079)を創業。 2023年、メディアの名称を「JinaCoin」に変更。月間15万PVを超える仮想通貨情報メディアに成長させる。現在は仮想通貨投資を行う傍ら、仮想通貨の普及活動やマーケットリサーチ等を行なっている。2024年6月、一般社団法人 日本クリプトコイン協会の「暗号通貨認定アドバイザー」資格を取得。仮想通貨投資活動:現物保有・デリバティブ取引・DeFi運用・エアドロップ活動。好きな銘柄:ビットコイン。著書:海外FXのはじめ方完全ガイド。WEB取材:凄腕FXトレーダーへインタビュ ー!vol.8=TitanFX。趣味:投資全般・SEO・読書
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