東証スタンダード上場のマーチャント・バンカーズ(3121)は29日、取締役会決議に基づき3億円分のビットコインを購入したと発表した。同社は登録暗号資産(仮想通貨)交換業者のFINX JCrypto(フィンクス・ジェイクリプト)株式会社との協業により、暗号資産による不動産決済サービスの信頼性と安全性向上を図る。
17.6BTCを購入、資産保全策も兼ねる
同社は暗号資産交換所「Coin Estate(コイン・エステート)」で自己資金3億円により17.6BTC(1BTC当たり約1,700万円)を購入した。長期化する円安やインフレに対する資産保全策も兼ねており、暗号資産を活用した投資事業の強化に取り組む方針を示している。
協業相手のフィンクス・ジェイクリプト社は関東財務局長第00012号の登録暗号資産交換業者として「コイン・エステート」を運営し、東京都知事免許第109600号の宅建取引業者として暗号資産を活用した不動産売買を手掛けている。
アベニールグループの日本中核企業
フィンクス・ジェイクリプト社は2024年10月30日にアベニール・フォーチュン・リミテッドが全株式を取得し、アベニールグループにグループインした。アベニールグループは主に富裕層を対象とした暗号資産などの先端的金融商品による資産運用サービスを香港を拠点に米国、英国、シンガポールなどグローバルに展開している。
フィンクス・ジェイクリプト社はアベニールグループの暗号資産事業の日本における中核事業会社として位置づけられ、暗号資産取引サービスに加えて企業向けweb3コンサルティングサービスを提供している。資本金は12億4,771万7,000円で、代表取締役は陳海騰氏が務める。
マーチャント・バンカーズは既に暗号資産による不動産決済の仕組みを構築しているフィンクス・ジェイクリプト社と情報交換を行い、同社が管理するウォレットを活用することで決済の信頼性と安全性を高める計画だ。
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