23日の米国暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインとイーサリアムの現物ETFがそろって大幅な資金流出となり、ソラナの現物ステーキングETFは小幅な資金流入を記録した。累計では3銘柄とも資金純流入を維持している。
ビットコイン(BTC)現物ETFの動向
ビットコインは1億380万ドルの純流出となり、2日連続の流出を記録した。銘柄別では、FBTC(Fidelity Wise Origin Bitcoin Fund)から7,560万ドル、ARKB(Ark 21Shares Bitcoin ETF)から2,790万ドルの流出が発生した一方、IBIT(iShares Bitcoin Trust)には250万ドルの流入が見られた。
ETF開始以来の累計純流入額は572億1,100万ドルに達している。
イーサリアム(ETH)現物ETFの動向
イーサリアムETFは1億4,080万ドルの純流出となり、2日連続での流出となった。銘柄別では、FETH(Fidelity Ethereum Fund)から6,340万ドル、ETH(Grayscale Ethereum Mini Trust)から3,640万ドルの流出が目立った。
開始以来の累計純流入額は137億2,200万ドルに達している。
ソラナ(SOL)現物ステーキングETFの動向
ソラナ現物ステーキングETFは250万ドルの純流入を記録し、3銘柄の中で唯一プラスとなった。開始以来の累計純流入額は2億7,860万ドルに達している。
ビットコイン・イーサリアム現物ETFの市場シェア状況
23日時点でビットコイン現物ETFの取引額は31億ドル超、運用資産残高(AUM)は1,470億ドル規模に達し、ビットコインの時価総額比は6.6%の水準にある。イーサリアム現物ETFも16億ドル超の取引額を記録し、AUMは270億ドル台、イーサリアムの時価総額比は5.45%に到達した。
両銘柄とも現物市場に対するETF経由の投資シェアが着実に拡大しており、ETFが市場流動性と投資家需要の受け皿になりつつあることをうかがわせる。
23日はビットコインとイーサリアムがそろって大幅な資金流出となり、短期的には調整色が強まった。一方でソラナは小幅な流入を確保し、3銘柄で唯一のプラスとなった。
累計では依然として資金純流入を維持しており、運用資産残高の規模感からもETFがビットコイン・イーサリアム市場で確かな存在感を示しているといえるだろう。
関連:【9/18 仮想通貨ETF動向】3銘柄で流入、なかでもイーサリアムの強さ際立つ
関連:【9/17 仮想通貨ETF動向】XRP・DOGE現物ETF上場決定、ビットコイン7日ぶり流出