東証グロース上場のネイルサロン運営企業「株式会社コンヴァノ(証券コード:6574)」は1日、25億円相当のビットコイン購入完了を発表した。これにより同社の累計ビットコイン購入金額は約89億円、保有量は519.93 BTC(平均取得単価:1,722万734円)に達した。同社は「2027年3月末までに21,000 BTC保有」を目標とする野心的な戦略を推進している。
2027年までに21,000 BTC保有を目指す戦略
今回の取得は8月29日に行われたもので、第4回新株予約権の行使資金25億4,550万円を充て155 BTCを購入した。同社は7月22日からビットコインの段階的な取得を進めており、これまでの購入原資として、第1回から第4回までの普通社債発行と新株予約権により総額約85億円の資金を調達している。
コンヴァノのビットコイン投資は、同社が「日本発のWeb3プラットフォーマー」への飛躍を掲げる戦略の一環として展開されている。8月にはビットコインマイニング事業(10月から月間10 BTC採掘開始)や、円建てステーブルコイン事業(「FINX JCrypto」と協業)の開始を相次いで発表した。
ビットコイン購入に付随するオプション取引により2,808万円のオプション料収入も得ており、今後は「大規模な水準へ拡大予定」としている。保有する暗号資産の会計処理については、IFRS上の再評価モデルを前提として監査法人と協議中だ。
同社は想定取得総額4,340億円規模の「コンヴァノ21,000 BTC財務補完計画」により、国内における暗号資産関連事業のリーディングカンパニーとしての地位確立を目指している。2026年3月期連結業績予想への影響については、ビットコイン相場の変動性を考慮し「合理的な算定完了次第、速やかに開示」するとしている。ネイル事業を主力とする同社の大規模な財務戦略が、今後の企業価値向上にどう結びつくのか注目される。
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