7日午前3時頃に一時12万6,200ドルを超える高値を記録したビットコイン。その後反落し、執筆時点では12万4,700ドル台で推移しているが、複数のアナリストやブロックチェーン分析企業が「強気トレンドは健在」との見解を示している。
ビットコインの強気トレンドは継続、抵抗線とMACDが後押し
著名アナリストのTitan of Crypto氏は7日、現在のビットコイン価格が歴史的な抵抗線(レジスタンスライン)を試していると指摘。同氏が示したチャートでは、価格が過去に何度も跳ね返されてきた長期的なトレンドラインに再び到達していることが確認できる。
しかし、同氏は「今回は状況が違う」と強調。その根拠として、テクニカル指標であるMACD(マックディー)が「強気にクロスしている(中期的な勢いを示すラインが短期ラインを下から上に突き抜けようとしている)」点を挙げている。一般的に、MACDの強気クロスは中長期的な上昇トレンドの始まりを示唆するとされており、今後の価格上昇によるレジスタンスライン突破が現実的であると同氏は分析しているようだ。
強気のモメンタムは続くが、一時的な足場固めが必要
ブロックチェーン分析企業「Swissblock(スイスブロック)」は7日、現在の市場が「稀な局面」であると分析する。通常、価格がレジスタンスラインに近づくとモメンタム(相場の勢い・方向性)は弱まる傾向にあるが、今回は「レジスタンスラインで勢いが弱まるのではなく、むしろ燃え上がっている」と指摘した。
同社が公開した価格モメンタムチャートを見ると、価格(灰色線)がレジスタンス(赤色の破線)に到達する中で、モメンタム(青色と赤色の線)がプラス側に急上昇している様子が確認できる。
ただし、スイスブロックは「より深い加速を築くためには、少しの短期的な摩擦(調整)が必要だ」と分析。現在のタスクは、価格をさらに伸ばす(Extension)ことよりも、一度この価格帯で足場を固める(Consolidation)ことであるとの見方を示した。
両者の分析は、「ビットコインの長期的な強気トレンドは健在である」という点で一致している。ビットコイン価格が過去最高値を突破した今、さらなる上昇が続くのか、あるいは一時的な調整局面を迎えるのか、注視したいところだ。
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