タイでビットコインETF解禁へ、16日に規則施行──日本との違いは

タイでビットコインETF解禁へ、16日に規則施行──日本との違いは
画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
水澤 誉往
3 Min Read
Highlights
  • 8日、タイ証券取引委員会が国内での暗号資産ETFの規則を公表。16日に施行し、当初はビットコインとイーサリアムが対象
  • ETFはタイ証券取引所だけに上場し、信用取引での購入は禁止。保管は当局が監督するカストディ業者に限る
  • 海外の暗号資産ETFに連動する預託証券などは当面認めず。日本は投信法施行令の改正が前提

タイ証券取引委員会(SEC)は8日、国内で暗号資産(仮想通貨)の上場投資信託(ETF)を設定・運用するための規則を公表した。関連する11本の告示を16日に施行する。当初の投資対象はビットコイン(BTCBTC)とイーサリアム(ETHETH)で、ETFはタイ証券取引所(SET)だけに上場する。

タイの暗号資産ETF、ビットコインとイーサリアムの単一銘柄型に

タイSECによると、暗号資産ETFは、投資する暗号資産の価格への連動を目指すパッシブ型のファンドとして運用しなければならない。各会計年度を通じて、純資産額の平均80%以上を単一の暗号資産に充てる必要がある。

投資できる暗号資産は、流動性、市場での受け入れ、ネットワークの安全性、投資家保護を考慮してSECが定める。当初はビットコインとイーサリアムに限る。

ファンドの資産は、SECが監督する暗号資産カストディ業者だけが保管できる。運用会社が暗号資産の運用を外部に委託する場合も、委託先は免許を持つ暗号資産ファンドマネージャーに限られる。

投資家保護の措置として、ETFの売買前に、商品の特徴やリスクを理解したことを投資家が確認する仕組みを設ける。証券会社は、暗号資産ETFの購入資金を貸し付ける信用取引を提供できない。暗号資産交換業者を通じた取引で、購入資金の貸し付けが認められていないことと足並みをそろえた。

タイの投資信託やプライベートファンドは、これまで海外の暗号資産ETFにしか投資できなかった。今回の改正で、国内の暗号資産ETFにも投資できるようになる。

一方で、暗号資産ETFの発展を支え、タイの事業者の能力を高めるため、当初は海外の暗号資産ETFに連動する預託証券(DR)などの発行や販売を認めない。証券会社が、機関投資家や超富裕層以外の顧客の海外の暗号資産ETFへの投資を仲介することも、当初の段階では許可しない。

タイSECの公開資料によると、制度づくりは次のように進んだ。投資対象の暗号資産の一覧は、11本の告示のうちSEC事務局の告示(Sor Nor. 15/2569)で定めている。

時期内容
2025年12月4日SEC理事会が暗号資産ETFの枠組みを承認
2026年2月17日資本市場監督委員会が枠組みを承認
2026年4月10日〜5月11日原則の案の意見公募
2026年8月21日〜9月20日告示の案の意見公募
2026年10月8日11本の告示を公表
2026年10月16日告示を施行
タイSECの意見公募資料(No. 16/2569、No. 50/2569)と発表(No. 216/2026)をもとにJinaCoinが作成

意見公募では、多くの回答者が原則の案と告示の案に賛成したという。

タイと日本の暗号資産ETF、日本は投信法施行令の改正が前提

日本では、2025年12月に決まった2026年度の税制改正大綱で、暗号資産ETFについて、投資信託法の施行令の改正を前提に分離課税の対象とする方針が示された。

暗号資産を金融商品取引法の規制対象に移す改正法も、7月15日に成立している。

改正法は7月23日に公布され、暗号資産に関する規定は公布から1年以内に政令で定める日に施行される。

項目タイ日本
制度の状況11本の告示を10月16日に施行投信法施行令の改正を前提に、暗号資産ETFを分離課税とする方針(2026年度税制改正大綱)
当初の対象ビットコイン、イーサリアム―
上場先タイ証券取引所のみ―
信用取引での購入禁止―
暗号資産取引の税―現行は総合課税で最大55%。改正金商法の施行の翌年1月から、特定暗号資産の譲渡益に20%の申告分離課税
タイSECの発表(10月8日)、2026年度税制改正大綱などをもとにJinaCoinが作成。日本の税率は復興特別所得税を含まない

関連:仮想通貨の税率、最大55%から20%へ──金商法改正が成立
関連:暗号資産20%分離課税も特定銘柄限定──海外・DeFi除外の可能性=税制改正大綱

仮想通貨の最新情報を逃さない!GoogleニュースでJinaCoinをフォロー!

JinaCoinメルマガ開始
Share This Article
Follow:
株式会社jaybe 代表取締役。香川県三豊市出身。2010年4月、株式会社一誠社入社。2011年よりFX取引を開始。2016年3月30日、bitFlyer代表取締役社長・加納裕三氏が出演する動画で仮想通貨に興味を持ち、 1BTC価格47,180円で0.02BTCを購入したことが仮想通貨投資の始まり。2017年11月、仮想通貨投資で身に付けた知識・経験を活かし、自身初のブログ「次男坊の仮想通貨な日」を立ち上げ。2018年4月、JinaCoinの前身である「ジナキャッシュ」開設。2019年10月、収益の安定化に成功し、株式会社一誠社を退職、個人事業主として独立。2020年6月、事業拡大に伴い、株式会社jaybe(法人番号:7470001018079)を創業。 2023年、メディアの名称を「JinaCoin」に変更。月間15万PVを超える仮想通貨情報メディアに成長させる。現在は仮想通貨投資を行う傍ら、仮想通貨の普及活動やマーケットリサーチ等を行なっている。2024年6月、一般社団法人 日本クリプトコイン協会の「暗号通貨認定アドバイザー」資格を取得。仮想通貨投資活動:現物保有・デリバティブ取引・DeFi運用・エアドロップ活動。好きな銘柄:ビットコイン。著書:海外FXのはじめ方完全ガイド。WEB取材:凄腕FXトレーダーへインタビュ ー!vol.8=TitanFX。趣味:投資全般・SEO・読書
コメントはまだありません

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA