レイヤー1ブロックチェーン「ソラナ」のコミュニティ運営を行うSuperteam Japan(スーパーチーム・ジャパン)は9日、米ナスダック上場のDeFi Development Corp.(DeFi デベロップメント、DFDV)と提携し、暗号資産ソラナ(SOL)に特化したトレジャリー事業「DFDV JP」の立ち上げを目指すと発表した。実現すれば、韓国のDFDV KRに続くアジアで2例目のソラナ・デジタル・アセット・トレジャリー(DAT)となる。
世界初のSOL特化上場企業による国際展開
DFDVは、世界で初めて継続的な資金調達によるSOL購入とステーキング等を通した運用を目的としたトレジャリー戦略を採用した上場企業だ。同社は「トレジャリー・アクセラレーター」プログラムを通じて国際的なフランチャイズ展開を進めており、今回の日本での取り組みは株式投資家に対するソラナの存在感を世界的に拡大する継続的な戦略の一環となる。
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DFDVのCOO兼CIOであるパーカー・ホワイト氏は「日本は長らくデジタル資産のグローバルリーダーであり、世界で最も先進的な規制環境のひとつを有している。スーパーチーム・ジャパンと提携し、日本における初のソラナデジタル資産トレジャリーの実現に向けて協働できることを大変嬉しく思う」とコメントした。
豊富な実績を持つSuperteam Japanが推進
スーパーチーム・ジャパンは2024年6月に設立され、日本最大のソラナカンファレンス「SuperTokyo」を開催し、これまでに数百のソラナスタートアップを支援してきた実績を持つ。コミュニティ活動にとどまらず、エンタープライズ領域での事業開発にも積極的に取り組んでおり、運営会社はみんなの銀行、ファイヤーブロック、TISと提携してソラナ上でのステーブルコイン発行を推進している。
今回の提携には、スーパーチーム・ジャパン代表の大木悠氏と事業開発統括の佐藤茂氏が携わる。大木氏は「今回のDFDVとの協業は、日本におけるソラナのエコシステムにとって重要なマイルストーンです。ソラナのトレジャリー事業を日本で展開することで、日本の投資家がソラナの成長に参加するための橋渡しを実現するとともに、日本がソラナを起点としたデジタル資産のイノベーションのハブとしての役割を強化できる」と述べた。
包括的なサポート体制を提供
DFDVのトレジャリー・アクセラレーターは、国際的なソラナDATの立ち上げに際して、財務戦略の支援、バリデーター運用ノウハウの提供、エコシステムを活用した運用戦略など、様々な面でサポートを実施する。DFDV JPもこのリソースを活用し、スーパーチーム・ジャパンとの協力のもとで事業を開始し、世界で最も重要な暗号資産市場のひとつである日本におけるソラナの普及をさらに加速させることを目指す。
DFDVは独自のバリデータインフラを運営し、ステーキング報酬やデリゲーションからの手数料を得ている。またDeFi領域全般に事業を展開し、ソラナのアプリケーションレイヤー拡大を支援・活用する新しい方法を模索している。
日本の先進的な暗号資産規制環境と、ソラナエコシステムの技術的優位性を組み合わせた今回の取り組みは、日本市場でのソラナ普及とデジタル資産投資の新たな選択肢提供に向けた重要な一歩となりそうだ。