ストラテジー、第3四半期決算でビットコイン評価益約5,800億円に

JinaCoin編集部
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米ナスダック上場企業の「Strategy(ストラテジー、ティッカーコード:MSTR)」は6日、2025年7〜9月期(第3四半期)のビットコイン保有状況を報告した。期中の価格上昇を背景に保有資産の評価額が大幅に増加し、同社の財務がいかにビットコイン相場に依存しているかが改めて明確になった。

累計含み益は約4.9兆円、価格上昇が業績を後押し

発表によると、9月30日現在のビットコイン保有量は640,031 BTCで、取得総額は473億5,000万ドル(約7.1兆円)。平均取得単価は1 BTCあたり73,983ドルだった。現在の市場価格(約12万5,000ドル)で換算すると、保有ビットコインの評価額は約800億ドル(約12兆円)となり、取得原価との差額である累計未実現利益は約326億ドル(約4.9兆円)に達している。

第3四半期のビットコイン価格上昇に伴い、保有資産の評価額は約38億9,000万ドル(約5,852億円)増加した。これに関連して繰延税金費用(※)は11億2,000万ドル(約1,684億円)に達した。

※今すぐ支払う税金ではなく、将来その利益に課税される可能性や将来の節税効果を見込んで、帳簿上で会計的に費用として計上したもの

同社は報告書で、ビットコイン市場の高いボラティリティへの警戒も示した。過去12カ月でビットコイン価格は6万ドル台から12万ドル台まで変動しており、今後も急落のリスクがあると指摘する。また、資金調達環境が悪化した場合には、債務返済や配当支払いのために一部ビットコインを売却せざるを得ない可能性にも言及した。

ストラテジー社はマイケル・セイラー会長の主導で、「ビットコイン・トレジャリー」を象徴する存在となった。財務の中核をビットコインが占める同社は、実質的にビットコイン市場と連動する構造にある。価格変動は評価益や資金調達コストに直結し、経営の安定性を左右する要因となる。今後は、市場変動に耐えうる資金力とリスク管理が企業価値を支える鍵となるだろう。

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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=150.44円)

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