米ビットコイン投資企業ストラテジー(旧マイクロストラテジー:MSTR)」は10日、11月3~9日にかけて487 BTCを約4,990万ドル(約76億円)で追加購入したと発表した。これにより、同社のビットコイン保有総量は641,692 BTCに達し、評価額は約10兆円にのぼる。
大型購入から慎重な買いへ、戦略的リバランスの兆候
今回の購入価格は1 BTCあたり約102,557ドルで、これにより同社の平均取得価格は1 BTCあたり約74,079ドルとなった。今回の購入は、普通株および優先株(STRF、STRC、STRK、STRD)のATMプログラム(株式売却枠)による収入を原資としている。
具体的な調達額は以下の通り。
- STRF:約16万株(約1,830万ドル/約28億円)
- STRC:約26万株(約2,620万ドル/約40億円)
- STRK:約5万株(約450万ドル/約6.9億円)
- STRD:約1万株(約100万ドル/約1.5億円)
11月9日時点で、総額約7.1兆円相当の発行枠が以下のとおり残っており、今後も同様の手法でビットコインを追加購入する余力がある。
- STRK:約203億ドル(約3.1兆円)
- クラスA普通株式:約158億ドル(約2.4兆円)
- STRC:約41億ドル(約6,317億円)
- STRD:約41億ドル(約6,317億円)
- STRF:約16億ドル(約2,465億円)
約4,990万ドルという購入額は、過去の大規模投資と比べると縮小傾向にある。これは同社が市場環境を注視しながら、リスクを分散させる方向にシフトしていることを示唆する。買い圧力の強度は下がっても、長期的なビットコイン支持姿勢は揺らいでいない。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=154.0円、1 BTC=16,164,053円)




