韓国の金融委員会傘下の金融情報分析院(FIU)は13日、当局に届け出ずに韓国の利用者向けに営業している暗号資産(仮想通貨)事業者27社のウェブサイトについて、国内からの接続遮断または利用解除が決まったと発表した。決定は、FIUの要請を受けた韓国の放送メディア通信審議委員会による6〜7日の審議の結果である。韓国の経済紙イートゥデイが報じている。
韓国、KuCoinやMEXCなど27社のサイトを遮断
イートゥデイによると、対象にはKuCoin(クーコイン)、MEXC、Phemex、XT.com、Bitrue、CoinW、Poloniex、BTCC、BingX、BitMartなどが含まれる。国内のサーバーを使う事業者は利用解除、海外のサーバーを使う事業者は国内からの接続遮断の対象となる。
FIUの要請で、グーグルやアップルのアプリストアでは、これらの事業者のアプリの新規インストールと更新がすでに制限されていた。今回の措置で、遮断の範囲がウェブサイトにも広がる。
当局は今後、利用者の具体的な被害が確認されていなくても、未申告の営業が見つかれば、すぐに接続の遮断を進める方針だという。
韓国で暗号資産事業を営むには、情報セキュリティの認証などの要件を満たし、FIUに届け出る必要がある。海外の事業者も、韓国語のサイトの運営や、韓国人向けの宣伝、ウォン建ての決済への対応など、韓国の利用者を相手に営業すれば同じ規制の対象だ。
未申告の営業には、罰則として5年以下の懲役または5,000万ウォン(約600万円)以下の罰金が定められている。
FIUはこれまでに未申告の事業者44社を捜査機関に通報した。届け出済みの事業者には、未申告の事業者との暗号資産の移転を制限させている。韓国でFIUに届け出た事業者は28社である。
サイトのアドレスを変えて営業を続ける代替サイトも点検し、追加の遮断を要請する。既存の利用者が資産を引き出す際に不便が生じた場合は、韓国の取引所でつくる共同協議体(DAXA)を通じて手順を案内する方針だ。
日本の金融庁の警告リスト、韓国の対象10社のうち掲載は2社
日本では、金融庁が、無登録で暗号資産交換業を行っていたとして警告書を出した業者の名称を、ウェブサイトで公表している。JinaCoinが、イートゥデイの報道で名前が挙がった10社をこのリストと照合したところ、掲載されていたのはKuCoinとMEXCの2社だった。
| 事業者 | 韓国(今回の遮断) | 日本(金融庁の警告書) |
|---|---|---|
| KuCoin | 対象 | 2024年11月に掲載 |
| MEXC | 対象 | 2023年3月、2024年11月に掲載 |
| BingX | 対象 | 掲載なし |
| Phemex | 対象 | 掲載なし |
| XT.com | 対象 | 掲載なし |
| Bitrue | 対象 | 掲載なし |
| CoinW | 対象 | 掲載なし |
| Poloniex | 対象 | 掲載なし |
| BTCC | 対象 | 掲載なし |
| BitMart | 対象 | 掲載なし |
金融庁のリストの海外の業者には、ほかにBybit、Bitget、Binance、LBankなどが載っている。直近では、2026年9月に「IZAKA-YA」を運営する香港の業者が加わった。
金融庁によると、リストに載っていない業者でも、無登録で暗号資産交換業にあたる行為をしている場合がある。掲載は警告書を出した時点の状況で、現在の営業の状況を示すものではないとも説明している。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ウォン=0.12円)
