日本のヘルステック企業で米ナスダック上場の株式会社メディロム(MRM)は29日、暗号資産(仮想通貨)を活用したトレジャリー戦略の開始を発表した。臨時取締役会で正式に承認され、プルーフ・オブ・ヒューマン認証プロトコルWorldcoin(ワールドコイン、WLD)を主要準備資産として保有する方針だ。同社は10月28日時点で6,840WLDを保有している。
二次的資産としてイーサリアム(ETH)も保有し、デジタル資産による財務リスクの分散を図る。
WLDは患者データ収集のインセンティブに
メディロムが保有するWLDは、自社製品「MOTHER Bracelet」でのバイタルデータ取得に活用される見込みだ。MOTHER Braceletは充電不要で連続駆動するスマートトラッカーで、特定の疾病・疾患を持つユーザーが対象となる。データ提供者へのインセンティブとしてWLDを配布し、大規模な患者バイタルデータの収集を目指す戦略である。
収集したデータは研究開発機関、大学、商品開発企業などへ提供され、質の高いウェルネス発見に寄与する計画だ。
同社は今後も暗号資産を活用した事業活動や財務戦略の可能性を検討し、取締役会でリスク分析を実施した上で推進していく方針を示した。保有資産の状況や運用方針、リスクについては適時開示を行うとしている。メディロムはリラクゼーションスタジオ「Re.Ra.Ku」を中心に、ヘルスケアアプリ「Lav」での特定保健指導や体質改善プログラムを展開中だ。




