ハイパーリキッド、HIP-3をメインネットで有効化──HYPE価格は一時43ドル台に

ヤマダケイスケ
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画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

分散型取引所(DEX)「Hyperliquid(ハイパーリキッド)」は13日、主要な改善提案「HIP-3」がメインネットで有効化されたと発表した。これにより、同プラットフォームの基盤である「HyperCore」上において、誰でもパーミッションレス(許可不要)でパーペチュアル先物市場を立ち上げできるようになった。

Hyperliquid公式Discordのウィークリーアップデート投稿。HIP-3のメインネット有効化や新銘柄MET・MON上場、ウォレット連携、コミュニティイベント予定などが報告されている。
出典: Hyperliquid公式Discord

パーペチュアル先物市場の自由な立ち上げが可能に

HIP-3は、ハイパーリキッドにおけるパーペチュアル先物市場の上場プロセスを完全に分散化することを目的とした改善提案だ。2025年5月にベータ版が公開されて以降、コミュニティ主導の議論や改良が続けられてきた。今回のメインネット移行は、ハイパーリキッドのDAO(分散型自律組織)化をさらに推し進める重要な節目となる。

新たに市場を立ち上げるユーザーは、市場の健全性と信頼性を維持するため、500,000 HYPEを事前にステーキングする必要がある。もし不正行為や規約違反が確認された場合には、ステークしたHYPEがコミュニティ投票を経てスラッシュ(削減)される可能性があると公式ドキュメントで説明されている。

今回のHIP-3の有効化は、ハイパーリキッドのウィークリーアップデートの一環として公表されたものだ。この発表では、現物取引での引用資産フィルターの追加や新たなハイパーパーペチュアル銘柄としてMET・MONなどの上場、さらに暗号資産(仮想通貨)ウォレット「MetaMask(メタマスク)」を通じたパーペチュアル取引の対応なども報告されている。

HIP-3をはじめとしたアップデートの発表もあり、HYPEのトークン価格は上昇。13日のHYPE価格は一時43.7ドルまで上昇し、前日比+5.46%で終値をつけた。なお、執筆時点では41.4ドルで推移しており、売りが優勢となっている。

HYPE/TetherUS(USDT)の日足チャート。2025年7月から10月中旬までの値動きを示しており、13日のHYPE価格は一時43.7ドルまで上昇し、前日比+5.46%で終値をつけた。14日現在は41.4ドル付近で推移している。
出典:TradingView

今回のHIP-3本格実装によって、ハイパーリキッドは「取引する場所」から「市場を生み出す場所」へと進化した。誰もが金融市場を構築できる時代の到来を象徴するこの動きは、今後のDeFi(分散型金融)エコシステムにおける競争構造にも新たな影響を与えることになりそうだ。

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仮想通貨やBCGをメインに執筆活動を行うWebライター。2021年、ビットコインの大幅な値上がりに興味を持ち、仮想通貨の世界に参入。Binance、Bybitをメインに現物取引やステーキングサービスを活用し、資産運用を進めている。
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