米ナスダック上場のEvernorth(エバーノース、XRPN)は14日、保有する4億7,300万XRP(
XRP)の一部を機関投資家向けの戦略で運用し始めると発表した。執行パートナーにはリップル、クラーケン、コインベース、BitGo(ビットゴー)の4社を選び、第4四半期から暗号資産(仮想通貨)XRPの積み増しと運用を進める。
保有分は執筆時点の価格で約6億4,800万ドル(約1,023億円)相当。同社には日本のSBIホールディングス(SBIHD)が出資しており、米証券取引委員会(SEC)への届け出によると、グループ会社などを通じ議決権付きのクラスA株の39.9%を保有する。
エバーノースのXRP運用、リップル・クラーケンなど4社と第1段階を開始
同社によると、4社は機関向けインフラの厚み、ライセンスと資本力、上場企業や資産運用会社へのサービス提供の実績を基準に選んだ。第1段階では、既存の機関カウンターパーティーを通じて実行できる戦略から始め、同社の投資・リスク管理チームが監督する。
XRPレジャーの融資・オンチェーン信用の機能がバリデーターによって有効化され、実運用で実績を積んだ段階で、レジャー上のDeFi戦略を段階的に加える計画だ。
各戦略への配分額や収益目標は示していない。提携契約は、慣例的な完了条件と、必要な規制・社内承認を満たすことが前提となる。
運用を統括するのは、最高投資責任者(CIO)のユーゴ・ジャンデボズ氏だ。同氏はコインベース・アセット・マネジメントで共同CIOを務めていた。
SBIがエバーノースの議決権株39.9%を保有──SECへの8-Kで判明
エバーノースが合併完了日の9日付で提出した8-K(臨時報告書)によると、完了直後の発行済み株式は、議決権のあるクラスA株が2,226万8,905株、議決権のないクラスC株が3,221万1,992株。旧SPAC(特別買収目的会社)の一般株主は、クラスA株の約21.8%を持つ。主な保有者は次のとおり。
| 株主 | クラスA株数 | クラスAに占める割合 |
|---|---|---|
| SBIHD(グループのファンド・子会社経由) | 888万5,293株 | 39.9% |
| Arrington XRP Capital Fund(旧SPACのスポンサー) | 443万1,512株 | 19.9% |
| クリス・ラーセン氏(リップル分を含む) | 220万4,621株 | 9.9% |
| リップル | 158万1,112株 | 7.1% |
SBIHDはこのほか、クラスC株の9.0%に当たる290万5,659株も持つ。2025年10月の発表では、SBIHDの出資額は2億ドル(約316億円)とされていた。
多くの出資契約では、割り当てる株数を、2025年10月の契約時のXRP価格(2.36609ドル)と合併完了時の価格(1.43069ドル)の比率で調整した。完了時の価格は契約時より約39.5%低い。
9月30日の臨時株主総会に合わせ、旧SPACの償還対象株の約80.3%が償還を選び、償還額は約1億9,539万ドル(約309億円)に上った。
XRP価格について、10月中の到達価格を予想するPolymarketの市場では、執筆時点(15日)で月内に1.40ドルに達する確率が58%、1.60ドルに達する確率が19%、1.20ドルまで下がる確率が38%となっている。
ほかの市場はJinaCoinの予測市場データで確認できる。
エバーノースの発表文と8-Kで食い違う日付
14日の発表文は、XRPN株が8日にナスダックで取引を始めたとしている。一方、8-Kでは、合併後のクラスA株とワラントの取引開始は12日。8日は、2025年10月30日からXRPNのティッカーで取引されていた旧SPACの株式などが取引を終えた日にあたる。
ジャンデボズ氏の就任日も、14日の発表文は9月28日としているが、12日の発表文は同日付で就任を発表している。
12日の発表では、資金を後から払い込む契約の出資者に発行した株式数を、8-K記載の66万3,510株から107万8,614株に訂正した。同社は原因を事務的な誤りと説明している。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=157.89円)
