デジタル資産トレジャリー企業ビットマインの会長であるトム・リー氏は26日、暗号資産(仮想通貨)イーサリアムのファンダメンタルズが価格を先行しているとの見方を示し、年末にかけての大幅な価格上昇を予測した。
トム・リー氏は年末の大幅上昇を予測、アナリストはテスラや金との類似パターンを指摘
リー氏は米CNBCの番組「オーバータイム」に出演し、暗号資産市場が歴史上最大の清算イベントを経ても、ビットコインの下落は3~4%にとどまったと指摘。これは、ビットコインが「良い価値の保存手段」であることを証明していると評価した。
続けてイーサリアムについても同様であるとし、「ステーブルコインにより、L1およびL2でのアクティビティが非常に活発化しているが、価格にはまだ反映されていない」と分析。
「イーサリアムのファンダメンタルなアクティビティが上向いているため、年末にかけて非常に大きな動きがあると主張できる」と述べ、今後の価格上昇に強い期待感を示した。
さらにリー氏は26日、このCNBC出演動画を引用する形で自身のXで「ETHはスーパーサイクルを維持している」と明言した。
同氏は「ほとんどの場合、価格がファンダメンタルズをリードする」としながらも、「ファンダメンタルズが価格をリードする時期もある」と指摘。現在のイーサリアムがまさに後者の状況にあるとし、その根拠として「ステーブルコインの需要急増」と「ETHの取引が過去最高」であることを挙げた。
アナリスト、過去のテスラや金と同様の「V字回復」パターンを指摘
一方で、アナリストのWolf氏は27日、イーサリアムの価格チャートが過去の主要資産で見られた強気パターンを形成しているとXで指摘した。
同氏は、現在のイーサリアムのチャートパターンが、過去のテスラ株、金(ゴールド)、Global X Uranium ETF(URA)のチャートで爆発的な上昇を見せた際のものと類似していると分析。
このパターンは3つのフェーズで構成されると説明している。
- V字回復
- 現在のコンソリデーション(持ち合い)
- 拡大(上昇)
同氏が投稿したチャート図からは、テスラ株や金が、水平なレジスタンスラインに抑えられ続けつつサポートラインが右肩下がりになる時期を経て、V字回復でレジスタンスラインを突破後に持ち合いが続き、それから大きく上昇した様子が見て取れる。現在のイーサリアムは「レジスタンスラインの突破」をクリアし、「持ち合い」の時期に至ったというのが同氏の主張だ。
両名は、それほど遠くない未来にイーサリアムの価格が上昇するとの見解を持っているようだ。年末に向けて、シナリオ通りにイーサリアムが高騰するのか注視しておこう。
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