米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースは30日、2025年第3四半期(7月〜9月)の決算報告を発表した。
取引高の回復とデリバティブ部門の急成長を報告
決算報告によると、コインベースの第3四半期総売上高は18億6,870万ドル(約2,874億円)に達し、前年同期比で55%の大幅な増収を記録した。また、純利益は4億3,260万ドル(約665億円)で、前年同期の純利益7,550万ドルから大幅に改善している。
総売上高18.7億ドルのうち、中核事業である取引収益は10億330万ドル(約1,543億円)。このうち、個人投資家による取引収益が8億4,400万ドル、機関投資家による取引収益が1億3,500万ドルとなっている。市場の成長は機関投資家部門が著しく、取引高は2,360億ドル(前四半期比22%増)、取引収益は前四半期比122%増と急増した。
コインベースは、この成長の要因として、8月に完了したデリバティブ取引所デリビットの買収と、米国市場向けのパーペチュアル(無期限先物)取引のローンチを挙げている。
「Everything Exchange」構想が前進
また、報告書では、ブライアン・アームストロングCEOが掲げる「Everything Exchange(すべてのものの取引所)」構想に向けた進捗も報告した。
第3四半期には、プラットフォーム上の取引可能なスポット資産の数を40,000以上に拡大。これにより、「暗号資産市場全体の時価総額の約90%をカバー」したとしている。
また、自社のDEX(分散型取引所)アグリゲーターを個人投資家向けアプリ「Consumer app」に統合し、DeFi(分散型金融)へのアクセスを強化した。
収益源の多様化も進んでおり、自社開発のレイヤー2ネットワークBase(ベース)からの収益も増加傾向にある。コインベースは、今後も規制の明確化を追い風に、ステーブルコイン決済やDEX統合、デリバティブ提供を加速する姿勢を示した。
米国を代表する暗号資産取引所であるコインベースの決算内容は、同国の暗号資産市場が急速にポジティブな方向へと進んでいることを示していると言えそうだ。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=153.84円)
 
					 
							
 
			
 
                                
                             


 
		 
		 
		 
		 
								 
								 
								 
								 
								 
		 
		 
		 
								 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		
 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		