イーサリアム(ETH)に対する強気な見方が、複数のテクニカル分析によって示されている。対米ドル価格では重要なサポートラインでの反発が確認され、対ビットコイン(BTC)では数年に一度の歴史的な買いシグナルが点灯。4,000ドルを超える本格的な上昇トレンドへの期待が高まっている。
サイクルに一度の買いシグナルが点灯
暗号資産(仮想通貨)分野のインフルエンサーで起業家のテッド・ピロウズ氏は4日、イーサリアムの週足チャートが「押し目買い(BTFD)の雰囲気を与えている」と投稿し、強気な見通しを示した。
同氏が公開したチャートによると、イーサリアム価格は数ヶ月にわたって続いていた下降チャネルの上限を突破した後、そのラインまで価格が戻り、今度はサポートラインとして完璧に機能していることが確認できる。
この反発を受け、同氏は「買い手が参入してきた。今こそイーサリアムを4,000ドル以上に送り出す時だ」と述べ、上昇の準備が整ったとの見方を示した。
ETH/BTCでMACDがゴールデンクロスを形成
一方、個人トレーダーのMerlijn The Trader氏は5日、ビットコインに対するイーサリアムの相対的な価値を示す「ETH/BTC」のチャートで、極めて稀な強気シグナルが点灯したと報告した。
同氏は、ETH/BTCの3週間足チャートでMACD(移動平均収束拡散手法)がゴールデンクロスを形成したことを指摘。「このシグナルはサイクルごとに一度しか点灯しない」と述べ、極めて重要なシグナルであると説明している。このシグナルが前回出現したのは2020年で、その直後、イーサリアムはビットコインを上回る大幅な上昇を見せた。
同氏は、「今回、イーサリアムはより無駄がなく、スケーラブルで、機関投資家にも支持されている」と述べ、現在のファンダメンタルズが当時よりも強力であると強調。「これは反転の始まりではない。これは『確認』だ」と力強く宣言し、イーサリアムがビットコインをアウトパフォームする本格的な上昇トレンドに入ったとの見解を示した。
重要なサポートラインの確認と、対ビットコインでの歴史的な強気シグナルという2つの異なる角度からの分析が、奇しくも同じタイミングでイーサリアムの強気相場を示唆している。市場の期待通り、イーサリアムが力強い上昇を見せるのか、今後の動向に大きな注目が集まる。
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