2017年109億円ICOから発展したNFTマーケットプレイス
「テックビューロ株式会社」は8月1日、同社が提供するNFTマーケットプレイス「COMSA(コムサ)」のサービスを2026年1月31日をもって終了すると発表した。COMSAは2017年にICOプラットフォームとして開始され、当時国内最大級のICOとして109億円を調達し大きな話題となった。その後、2022年1月にはSymbol(シンボル・XYM)ブロックチェーンを基盤としたNFTマーケットプレイスとして再ローンチされ、アセットデータをフルオンチェーンで保存できる機能を持つサービスとして運営されていた。今回の終了は「諸般の事情による」とされており、テックビューロは突然の告知について深くお詫びするとしている。
COMSAのNFTマーケットプレイスは、日本円決済にも対応しながらSymbol(XYM)を手数料として利用し、最大20MBまで5,000 XYMでフルオンチェーンNFTの発行が可能だった。一般的なNFTプラットフォームと異なり、画像データ自体もブロックチェーン上に保存される特徴を持っていた。
サービスは段階的に機能停止される。2025年10月24日12時にはNFT(Unique/Bundle)の新規作成が停止され、同月28日12時には出品機能、31日12時には売買機能が完全に停止される。売買停止後から2026年1月31日までは、落札済みNFTの支払い、COMSA Walletの操作、日本円出金申請、NFT参照のみが可能となる。
テックビューロは過去に「Zaif(ザイフ)」取引所の運営でも知られ、NEM/Symbolエコシステムの発展に貢献してきた企業だが、2018年の仮想通貨流出事件を経て事業譲渡を行った。COMSAは国内ブロックチェーン業界の初期に登場したサービスのひとつであり、その技術的な先進性や取り組みは、当時の業界発展に一定の役割を果たしたとされる。今回のサービス終了により、国内でのパブリックブロックチェーン活用のひとつの節目を迎えることとなった。
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