招待制暗号資産(仮想通貨)会議「CfCサンモリッツ」の運営組織は23日、長期財務戦略の一環として、スイスのデジタル資産銀行シグナム銀行と提携してビットコイン(BTC)準備金を設立すると発表した。同組織は財務資産の25%をビットコインに配分し、持続可能な運営基盤の構築を目指す。
「ビットコインは長期的アイディア」CEOが戦略的意義を強調
CfCサンモリッツのCEOであるニコロ・ストエル氏は「ビットコインは単なる資産以上の存在で、分散化、回復力、信頼に根ざした長期的アイディアだ」と述べ、今回の準備金設立が会議の独立性強化と暗号資産エコシステムへのコミットメント表明であることを強調した。
シグナム銀行が準備金管理を担当する理由について、同氏は「価値観の一致、規制面での優秀性への共通のコミット、デジタル資産銀行業務での実績」を挙げ、2018年の初回開催時からのパートナーシップとスイス系企業としての規制力を評価した。
2018年から7年間、エリート投資家を結ぶプラットフォーム
CfCサンモリッツは2017年設立、2018年初回開催以来、複数の市場サイクルとCOVID-19パンデミックを乗り越えながら、金融業界と暗号資産業界の最も影響力のある声を結ぶ信頼できるプラットフォームを構築してきた。
同会議は招待制で参加者を最大250名に限定し、平均個人純資産35M+ドルのUHNWI(超富裕層)、ファミリーオフィス、機関投資家を厳格な審査により選定している。承認率はわずか12%で、ジョセフ・ルービン(コンセンシスCEO)、リチャード・テン(バイナンスCEO)、ブラッド・ガーリングハウス(リップルCEO)など業界トップリーダーが毎年登壇している。
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長期的価値保存手段としてのビットコイン評価
シグナム銀行のマティアス・インバッハCEOは「CfCサンモリッツは暗号資産業界の主要イベントであり、個人的にも年間で最も重要な暗号資産会議だ」とコメント。ビットコイン準備金設立を「長期的価値保存手段としてのビットコインへの強い支持表明」と評価した。
2026年版の会議は1月14-16日にスイス・アルプスのスブレッタ・ハウスで開催予定で、参加申請は数週間内に開始される。この戦略的な動きは、エリート投資家層における暗号資産の地位確立と、伝統的金融と暗号資産の融合を促進する重要な一歩として業界の注目を集めている。