ビットコイン、反発局面入りか──歴史的低ボラティリティが後押しする可能性

伊藤 将史
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弱気予想急増は反発の前触れか

現在、ビットコイン価格は高値から徐々に下落している最中だが、アナリストらは今後の反発を示唆する分析を発表している。

ボリンジャーバンドは史上最もタイトに

著名なテクニカルアナリストでCMT(公認マーケット・テクニシャン)のTony “The Bull” Severino氏は23日、ビットコインの週足ボリンジャーバンドが「BTCUSDの価格の全歴史の中で最もタイト(狭い)になっている」と指摘した。

ボリンジャーバンドは、価格の勢いや変動率を測るためのテクニカル指標だ。一般的に、このバンドの幅が歴史的な低水準まで収縮しているということは、市場からボラティリティが大幅に低下していることを示す。こうした「スクイーズ(収縮)」の後には、価格が上下どちらかの方向に大きく放たれる「エクスパンション(拡大)」が続くとされている。

個人投資家のセンチメントは弱気に傾く

一方、オンチェーン分析プラットフォームの「Santiment(サンティメント)」は24日、ソーシャルメディア上の個人投資家のセンチメントが弱気に傾いていると報告した。

同社の調査によると、SNS上でビットコイン価格が7~10万ドルへと下落するという「弱気な予測」の数が、13~16万ドルに上昇するという「強気な予測」を大きく上回っているようだ。

サンティメントは、「歴史的に、価格予測が低ければ低いほど(価格上昇の)可能性は高まり、予測が高ければ高いほど将来の価格は下がることを意味する」と指摘。さらに、「最新のトレンドは、個人投資家の間で焦りと弱気が高まっていることを示している。これは、他の小口トレーダーが脱落する中でブレイクアウトを辛抱強く待っていた人々にとっては力強いサインだ」と述べ、市場の悲観論こそが買いシグナルとなり得るとの見解を示した。

価格が大きく動く前兆ともいえる歴史的な低ボラティリティと、価格上昇のシグナルともいえる個人投資家の悲観的なセンチメント。この2つの分析は、現在のビットコイン市場が重要な転換点に差し掛かっている可能性を示唆しているのかもしれない。

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2017年の仮想通貨ブームの頃に興味を持ち、以降Web3分野の記事の執筆をし続けているライター。特にブロックチェーンゲームとNFTに熱中しており、日々新たなプロダクトのリサーチに勤しんでいる。自著『GameFiの教科書』。
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