ナスダック上場でトレーディング・投資プラットフォームのeToro Group Ltd.(イートロ、ETOR)は10日、2025年第3四半期の決算を発表した。純利益が前年同期比48%増の5,700万ドルとなり、暗号資産(仮想通貨)事業が大きく成長した。
暗号資産取引が急増、10月は84%増
10月の暗号資産活動は前年同月比で大幅な伸びを記録した:
- 取引件数:前年同月比84%増の500万件
- 1取引あたり投資額:前年同月比52%増の320ドル
取引件数・投資額ともに大幅増加し、ユーザーの暗号資産への関心が高まっていることを示している。全体の運用資産は前年同期比76%増の208億ドルに達した。
米国で暗号資産を3銘柄から110銘柄に拡大
イートロは米国市場での暗号資産戦略を加速している。第3四半期の主な取り組みは以下の通り:
取扱い銘柄の大幅拡大:
米国での取扱い暗号資産を3銘柄から110銘柄に拡大。これにより、米国ユーザーは幅広い暗号資産にアクセス可能になった。
ステーキングサービス開始:
カルダノ(ADA)、イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)のステーキングを米国で開始。ユーザーは保有する暗号資産を預けることで報酬を獲得できる。
暗号資産ウォレット提供予定:
今後数四半期で暗号資産ウォレットをローンチ予定。このウォレットにより、ユーザーはブロックチェーンベースの予測市場、レンディング、トークン化に参加可能になる。
イートロは「統合されたマルチレイヤー暗号資産エコシステムを構築し、従来型金融とWeb3を橋渡しする」長期戦略を実行している。同社は暗号資産イノベーションの最前線に立ち、数百万人のユーザーがブロックチェーン上で資産を構築できるよう支援している。
米国での新規口座が2024年通年を超える
米国市場では、年初来の新規資金調達口座数が2024年通年レベルを上回った。暗号資産の大幅拡大とステーキングサービスの開始が成長を牽引している。
また、米国でコピートレードを開始し、特許技術を用いて他の投資家の戦略を即座にコピーできる機能を提供。米国ベースの投資家がイートロの主力機能にアクセス可能になった。
イートロは取締役会が最大1.5億ドルの自社株買いプログラムを承認したことも発表。同社は現在の株価が本質的価値を完全には反映していないと判断しており、自社株買いが資本の賢明な配分であると考えている。
イートロは75カ国で事業を展開し、登録ユーザー数は4,000万人に達している。
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