ビットコイン(BTC)が史上最高値に向けて上昇の勢いを強めている。直近では108,000ドル付近で反発を見せ、現在約117,000ドルまで価格を回復させている状況だ。市場で強気ムードが再び広がりつつある中、投資家やアナリストの間では短期・長期双方のテクニカルや周期的な要因が価格上昇を後押ししているとの見方が強まっている。

2025年後半には21万ドル?再び史上最高値更新なるか
暗号資産(仮想通貨)投資家であるRekt Capital氏は、日足チャートの動きに注目している。同氏は、ビットコイン価格が過去に強く意識されたレンジ帯まで伸びていると指摘。このローソク足が約117,200ドルを明確に上回る形で終値を形成できるかどうかが今後の焦点になるとの見解を示した。
同氏によれば、日足終値がこの水準を超えて確定すれば、120,000ドルを試す展開も視野に入るという。同氏が共有したチャートは18日時点のものとなっており、同日は117,103ドルの終値でローソク足が確定した。上からの売り圧力を示唆するような形を見せたことから、現在の価格帯が一旦高値として認識される可能性には注意が必要だ。
一方、仮想通貨インフルエンサーのWick氏は、より長期の週足チャートを重視している。同氏は現在の価格推移が「スクイーズパターン」と呼ばれる収束局面に入りつつある点を指摘。このパターンが形成された後、ビットコインが再び史上最高値を更新するだろうとの見解を示した。
また、チャートの動きだけでなく、ビットコイン市場における「周期」に着目する投資家も少なくない。テクニカルアナリストのJDK Analysis氏は、ビットコインの「4年周期」が未だ健在であると強調。強気相場のたびにこの周期性は否定されてきたが、最終的には繰り返されてきたと述べ、今回もそのパターンが維持されていると分析する。
同氏は過去のデータに基づき、2025年後半に現在のサイクルにおけるピークが訪れる可能性が高いと指摘。その際、ビットコイン価格は150,000ドルから210,000ドルに達するとの見通しを示した。これらの価格帯に到達するためにも、ひとまずは市場で意識される120,000ドルを突破できるかが今後の鍵になるだろう。
ビットコインは短期的な調整リスクは残るものの、市場参加者の間では「新たな強気相場入り」との期待が着実に広がっている。これまでの悲観的なムードをきっぱりと払拭し、再び史上最高値更新を実現できるかどうか、今後数週間から数カ月にかけて市場の注目は一層高まりそうだ。
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