ナスダック上場企業のアメリカン・ビットコイン(ABTC)は27日、9月1日から10月24日までに1,414BTC(ビットコイン)を追加取得したと発表した。同期間の取得コストは約1億400万ドル(約210億円)で、1BTCあたりの平均取得価格は約7万3,600ドルとなる。
同社は10月24日時点で合計3,865BTCを保有しており、現在の時価総額は約3億5,800万ドル(約550億円)に達している。
トランプ一族が支援する企業
アメリカン・ビットコインは、ドナルド・トランプ大統領の次男であるエリック・トランプ氏が共同創業者兼最高戦略責任者を務める企業だ。長男のドナルド・トランプ・ジュニア氏も出資者として関与しており、2025年9月3日のナスダック上場時には「トランプ兄弟出資」として大きく報道された。
同社はHut 8 Corp.の過半数所有子会社として運営されており、マイニング事業と戦略的購入を組み合わせてビットコイン保有量を拡大している。
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新指標「SPS」を導入
同社は独自指標として「サトシ・パー・シェア(SPS)」を採用した。これは1株あたりが保有するビットコインの量をサトシ単位で表すもので、10月24日時点のSPSは418サトシとなっている。
SPSは総ビットコイン保有量に1億サトシを掛け、発行済み株式数で割ることで算出される。9月1日からの増加率は52%に達しており、株主価値の成長を示す新たな指標として注目を集めている。
エリック・トランプ氏のコメント
エリック・トランプ氏は「アメリカン・ビットコインは、ビットコイン保有量を増やすことで株主に長期的な価値を提供することに全力を注いでいる」と述べた。同氏はさらに「SPSという新しい指標により、投資家は当社の成長をより明確に把握できるようになる」と強調している。
同社は引き続きマイニング事業の拡大と戦略的なビットコイン購入を進める方針だ。トランプ一族が支援する企業として、暗号資産業界における存在感をさらに高めていくと見られる。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=152.32円)




