2025年6月にビットコインマイニング企業からイーサリアム財務戦略企業へ転換した米ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズ(NYSEアメリカン:BMNR)は10日、同社の暗号資産(仮想通貨)および現金保有総額が132億ドル(約2兆320億円)に達したと発表した。11月9日午後8時(米国東部時間)時点で、ETH保有量は350万5,723枚、BTC保有量は192枚、エイトコ・ホールディングス(ナスダック:ORBS)への投資額6,100万ドル、無担保現金3億9,800万ドルで構成される。
ETH供給量の2.9%を保有、目標5%の半分超え
同社会長でファンドストラット創業者のトーマス・リー氏は「ETH価格の最近の下落は魅力的な機会を提供し、ビットマインは今週のETH購入を増やした」と述べた。同社は過去1週間で11万288 ETHを取得し、前週より34%多い購入量となった。これによりETH保有量は350万枚に達し、ETH総供給量の2.9%を占める。同社は当初目標の「5%の錬金術」達成に向け、すでに半分以上を超えた。また、現金保有高は前週の3億8,900万ドルから3億9,800万ドルに増加した。
ビットマインの暗号資産保有量は、世界第1位のETHトレジャリー、第2位のグローバル暗号資産トレジャリーとなる。第1位は641,692 BTCを保有するストラテジー(MSTR)だ。ビットマインは世界最大のETHトレジャリー企業の地位を維持している。
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米国株式ランキング48位の高流動性
ファンドストラットのデータによると、同社株式(BMNR)は11月7日時点で1日平均取引高16億ドル(5日平均)を記録し、米国5,704銘柄中48位にランクインした。これはラム・リサーチ(47位)に次ぎ、アリスタ・ネットワークス(49位)を上回る。
リー氏は「10月10日の暗号資産史上最大のデレバレッジイベントの余波で、暗号資産取引量は依然として回復中だが、第4四半期は暗号資産と株価にとって季節的に強い時期だ。ビットマインは機関投資家資本を引き付け続けており、高い流動性が魅力となっている。ビットマインとMSTRの合計取引量シェアは、現在すべてのグローバルDAT取引量の88%を占める」と述べた。
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同社は、暗号資産NAV per shareの上昇速度と株式取引の高い流動性の両面で、暗号資産トレジャリー業界の競合他社をリードしていると主張している。
同社は最近、ニューヨーク証券取引所ビルでイーサリアム財団と共同でイベントを開催し、多くの金融機関を招いたサミットを実施した。リー氏は「ウォール街がブロックチェーン上で資産をトークン化することに非常に興味を持っていることは明らかだ。これが重要なファンダメンタルズ・ストーリーであり、イーサリアムが今後10年間でスーパーサイクルを迎えるという我々の見解を支持している」と語った。
ビットマインは、ARKのキャシー・ウッド氏、MOZAYYX、ファウンダーズ・ファンド、ビル・ミラーIII世、パンテラ、クラーケン、DCG、ギャラクシー・デジタル、トーマス・リー氏などの著名な機関投資家グループに支援されている。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=154.0円、1 ETH=3,639ドル)




