ブロックチェーン技術を活用した地域の観光促進策が広がっています。2025年9月24日、内閣府が主催する「デジタルで拓く、地域のチカラ~NFT・ドローン・イマーシブが実現する、地域での新たな観光体験~」が開催されます。運営は内閣府クールジャパン官民連携プラットフォーム(CJPF)事務局の「Vpon JAPAN株式会社」と「株式会社野村総合研究所」が担い、NFT(非代替性トークン)を活用した観光資源の高付加価値化や民間事業者の取り組みが紹介されます。
内閣府クールジャパン官民連携プラットフォーム(CJPF)とは?

CJPFは、内閣府が推進するクールジャパン戦略の一環として設立された官民連携の枠組みです。自治体や企業、団体が参加し、日本の文化や観光資源を国内外に発信するとともに、地域活性化を支える役割を担っています。
Vpon JAPAN株式会社とは?

Vpon JAPAN株式会社は2014年に設立された東京都渋谷区の企業で、デジタルマーケティングを中心に事業を展開しています。独自のAI技術とデータ解析を強みに、インバウンド促進や海外展開を支援するソリューションを提供しています。現在は200以上の自治体や民間企業と連携し、日本の魅力を世界に発信する取り組みを展開中です。
同社はCJPFの事務局も務めており、クールジャパン市場の拡大を目指すイベントやプロジェクトの運営を担っています。
株式会社野村総合研究所とは?

株式会社野村総合研究所(NRI)は1965年に設立された東京都千代田区の総合シンクタンクです。コンサルティングとITソリューションを両輪に、社会システムや産業政策、地域活性化に関する調査研究を幅広く行ってきました。特に行政との協働による調査・分析や民間企業の事業支援に強みを持つ組織です。
「デジタルで拓く、地域のチカラ」シンポジウムとは?

本シンポジウムは、地域資源を新技術で高付加価値化することをテーマにしています。
- 開催日時: 2025年9月24日(水)13:00~17:30
- 会場: 全国市長会館(東京都千代田区)
- 参加方法: 会場参加またはオンライン参加
- 申込ページ:https://forms.cloud.microsoft/pages/responsepage.aspx?id=Eu2GmXEnZk6LXqIIDWsn58JdHtofTpdDna9E8mFmtHlUNk9COUVWSjdVR01MMEFVUEZTMkNESFVTOC4u&route=shorturl
- 申込期限: 9月22日(月)17:00
第1部では、内閣府調査事業としてNFTを活用した観光資源の高付加価値化に関する成果報告が行われます。NFTはデジタル上で唯一性を保証できる技術で、観光地や文化財と組み合わせることで「特別な体験の証」や「デジタル記念品」として提供する仕組みが紹介されます。また、民間企業による観光分野でのNFT活用事例も発表される予定です。
第2部では「テクノロジーから考えるナイトタイム・クールジャパンの可能性」をテーマに、有識者による講演が行われます。「株式会社レッドクリフ」代表取締役社長の佐々木孔明氏による「空のクールジャパンの未来」、「株式会社ネイキッド」執行役員の久保哲矢氏による「光から始めるクールジャパンの可能性」が予定されています。ドローンを使った夜空の活用や、光の演出による歴史的建造物の夜間観光資源化など、デジタル技術を生かした新たな観光体験の可能性が示されます。
今後の展開と可能性
本シンポジウムでは、NFTが観光資源の体験価値や高付加価値化にどのように役立つかが示されます。あわせて、ドローンによる空の活用や、歴史的建造物を光で演出する試みなど、夜間観光資源の新しい可能性が取り上げられます。これらの取り組みは、地域の魅力を多角的に引き出す手法として期待が寄せられています。
おわりに
NFTやドローン、光の演出といったデジタル技術を組み合わせることで、地域の観光資源に新たな価値を与える試みが進んでいます。今回のシンポジウムは、地域資源とデジタル技術を結びつけた事例を紹介し、今後の活用を考える場となるでしょう。