NFTを活用した地域連携の取り組みが広がる中、茨城県八千代町と「東武トップツアーズ」は、特産品や施設割引など地域特典が付いた「無限フルーツチケットNFT」を2025年5月30日より販売します。購入者は毎年フルーツを受け取れるほか、デジタル住民票として地域とのつながりを深めることができます。
八千代町とは?

茨城県の西部、関東平野の中央に位置する八千代町(やちよまち)は、首都圏からおよそ60kmというアクセスの良さと、自然に囲まれた穏やかな環境が魅力の町です。全国トップクラスの生産量を誇る白菜や、肥沃な土壌「肥土(あくと)」で育つ名産「肥土梨」など、豊かな農産資源でも知られています。
また、温泉施設「やちよ乃湯」や「八千代グリーンビレッジ」など、自然を活かした観光スポットも点在しています。一方で、人口減少や地域とのつながりを持つ“関係人口”の確保が課題となっており、今回のNFTプロジェクトはその解決に向けた新たなアプローチとして注目されています。
東武トップツアーズとは?

東武トップツアーズ株式会社は、東京都墨田区に本社を置く大手旅行会社です。国内外の旅行手配をはじめ、長年にわたって観光業全般に携わってきた同社は、近年では観光を通じた地域課題の解決にも力を入れています。Web3やデジタル技術を活用した取り組みにも積極的で、今回の「無限フルーツチケットNFT」では、企画から販売までを主導し、地域と人をつなぐ新しい体験の創出をサポートしています。
「無限フルーツチケットNFT」とは?

「無限フルーツチケットNFT」は、NFTを活用したデジタル会員証です。販売価格は1枚1,000円(税込)。保有者には、地域資源と結びついたさまざまな特典が継続的に付与されます。
主な特典は以下のとおりです。
- 毎年1回、新鮮なフルーツや農産物(1,000円分相当)を無期限で受け取れる
- 温泉施設「やちよ乃湯」やキャンプ場「グリーンビレッジ」の割引特典
- 毎月先着20名にカップラーメンをプレゼント
- 特産品のアイデアや商品名を考えるオンラインコミュニティに参加
また、このNFTには「デジタル住民票」としての機能も備わっており、町外に住みながらも地域とのつながりを持ち続ける“関係人口”として、八千代町に関わることができる設計になっています。
販売情報・申込リンク
- 販売プラットフォーム: NFTマーケットプレイス「HEXA(ヘキサ)」
- 販売期間: 2025年5月30日(金)19:00 ~ 6月16日(月)23:59
- 販売価格: 1,000円(税込)/枚(複数購入可)
- 購入方法: 日本円(クレジットカード決済)対応
- 申込ページ: https://nft.hexanft.com/users/ey2S9AElqcUyiR/issued
どんな仕組み?
「無限フルーツチケットNFT」は、ブロックチェーン技術によって唯一性が保証されており、購入後は譲渡や転売も可能です。特典を利用する際は、現地施設でスマートフォン上から「使用する」操作を行い、NFTの保有を確認することで適用されます。
NFTの所有や利用履歴はすべてブロックチェーン上で記録されるため、透明性の高い運用が実現されています。
さらに、このNFTは転売時に手数料が発生し、その一部が八千代町の収益になります。利用しても、譲っても、町にとってメリットが還元される設計となっています。
今後の展開と期待
「無限フルーツチケットNFT」は、「買って終わり」ではなく、保有者と八千代町との関係が時間をかけて育まれていく設計が特徴です。NFTを通じて町外の人々が“デジタル住民”となり、物理的な距離を超えたつながりを持ち続けられる点に注目が集まっています。
今後は、NFT保有者向けの体験型イベントや、さらなる特典の追加なども検討されており、八千代町の新たなファンづくりのきっかけとして期待が寄せられています。
また、NFTの流通や転売に伴う収益が町の継続的な財源となる点も、デジタルと地域経済をつなぐ新しい仕組みとして評価されています。このような取り組みが他地域にも広がれば、リアルとデジタルが融合した地方創生の新しいモデルとして展開していく可能性もあります。
おわりに
「無限フルーツチケットNFT」は、地元の特産品を起点に、NFTという新しい技術を活用して地域との継続的な関係を育てようとする取り組みです。単なる特典付きのチケットではなく、町と人との新たな接点を生み出す仕組みとして、これまでにない価値を提案しています。こうした取り組みが、今後の地方創生におけるひとつのモデルとして広がっていく可能性もあります。