東証グロース上場の株式会社Defコンサルティング(4833)は26日、保有するイーサリアム(ETH)を活用した本格的な運用開始を発表した。9月25日の取締役会で決定したもので、ステーキングとオプション取引により市場変動に左右されにくい安定収益の確保を目指す。
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デジタル資産を「次世代の重要な経営資源」と位置づけ
同社はデジタル資産を「次世代の重要な経営資源」と位置づけ、企業価値向上に資する積極的な活用を推進している。
今回の運用では、長期的な価格上昇によるキャピタルゲインの追求に加え、ステーキングおよびオプション取引によるプレミアム等のインカムゲイン獲得を目的とする。これにより財務基盤の安定化と成長加速に寄与するとしている。
ステーキングとオプション取引の二本柱
運用は信頼性・安全性の高い暗号資産取引所を通じて段階的に開始する予定だ。具体的にはイーサリアムのステーキングによる安定的な報酬獲得と、オプション取引を活用した柔軟な収益機会の創出を行う。
ステーキングは保有する暗号資産をブロックチェーンのネットワーク運営に参加させることで報酬を得る仕組み。オプション取引では、イーサリアムを対象としたコールオプションやプットオプションを組み合わせる。
運用対象は同社が保有する資産の一部で、運用割合は市場環境や財務状況を踏まえ柔軟且つ段階的に調整する。ステーキングでは取引所の仕様により一定期間の引き出し制限が発生する場合があるが、その影響を十分考慮したうえで実施するという。
リスク管理体制を整備
これらの手法は暗号資産市場において広く用いられており、同社の「デジタル資産トレジャリー戦略」を着実に前進させるものとしている。
複数取引所への分散管理、厳格な社内承認プロセス、情報セキュリティ対策を含むリスク管理体制を整備し、資産の安全性を最優先に確保しつつ新しい成長機会を取り込む方針だ。
運用実績は決算短信および同社ホームページ等を通じて適時・適切に開示する。当期業績への具体的な影響は現時点では未定としている。