イーサリアム互換レイヤー1ブロックチェーンプロジェクトのMonad(モナド)は10日、米暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースのトークンセールプラットフォームを通じて、ネイティブトークン「MON」の一般販売を11月17日午前9時(米国東部時間)から開始すると発表した。これはコインベースが新たに立ち上げたトークンセールプラットフォームでの初の案件となる。
総供給量の7.5%を0.025ドルで販売
MONトークンの一般販売は11月17日午前9時から11月22日午後9時(いずれも米国東部時間)まで実施される。販売されるのは総供給量1,000億枚の7.5%にあたる最大75億MONで、価格は1枚0.025ドル(約3.9円)。完売した場合、最大1.88億ドル(約290億円)を調達する見込み。

参加者は最低100ドルから最高10万ドル(コインベース・ワンのサブスクライバーはより高い上限が適用される)まで購入可能で、米国を含む80カ国以上で参加できる。応募総額が販売可能額を上回った場合、「ボトムアップ配分方式」により、小額購入者を優先し、大口購入者への集中を制限する仕組みが適用される。販売終了後、モナドメインネットの稼働と同時にトークンが配布される。売れ残ったトークンはエコシステム開発に再配分される予定。
メインネット11月24日稼働、エアドロップも実施
モナドパブリックメインネットは11月24日に稼働開始予定。MONトークンはガス代の支払い、ステーキングによるネットワークセキュリティ確保、バリデーター・開発者・ユーザーの利害調整に使用される。
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トークノミクス:初期供給量1,000億枚、50.6%をロック

MONトークンの初期配分は以下の通り。
- 一般販売:75億枚(7.5%)- 0.025ドルで販売
- エアドロップ:33億枚(3.3%)- Monadコミュニティメンバーへ配布済み
- エコシステム開発:385億枚(38.5%)- Monad Foundationが管理、グラント・インセンティブ・バリデーター委任プログラムに使用
- チーム:270億枚(27%)- Monad FoundationとCategory Labsのメンバー向け、3〜4年のベスティング期間
- 投資家:197億枚(19.7%)- 過去の資金調達ラウンド参加者向け、4年ロックアップ
- Category Labsトレジャリー:39.5億枚(3.95%)- 将来の従業員報酬用、4年ロックアップ
メインネット稼働時に流通するのは約108億枚(10.8%)で、エコシステム開発分385億枚を含めた約494億枚(49.4%)がアンロック状態となる。チームと投資家のトークンは最低1年間ロックされ、全体の50.6%がロックされた状態で開始される。ロックされたトークンはステーキングできず、報酬が当初は一般流通に貢献する設計。すべてのロックトークンは2029年第4四半期までに完全にアンロックされる見込み。

トークン供給量は、ブロック報酬によるインフレ(年間約20億MON、初期供給量の2%)と、ベーストランザクション手数料のバーンによるデフレの影響を受ける。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=154.18円)




